利根町立学校設置条例の一部を改正する条例・反対討論
議案第3号 利根町立学校設置条例の一部を改正する条例に反対の立場で意見を述べさせていただきます。
小中学校適性配置等調査検討委員会から平成30年10月に答申書が出されました。答申書が出されてから半年以上経った令和元年の6月にアンケートが実施されています。
統合について「良い」が153件、「統合しないほうが良い」が40件、
「やむを得ない」が409件、「わからない」が42件、「未回答」が31件。
「統合しないほうが良い」と答えた方の主な理由としては、
(1)文小学校を文間小学校か布川小学校に統合し、2校にした方が良い
(2)1校にするのではなく、2校にした方が良い
(3)学力向上、生徒指導双方において小規模校のメリットは大きいと思う
(4)児童間の人間関係のトラブルの際に、小学校3校ある場合には、中学入学時に新たな友達と人間関係が築ける
というもので、特に意見の多かった理由は、
(5)「少人数の方が教育が行き届き、友人関係もうまく行くと思う」
でした。
小学校統合に関する意見交換会が7月に4回、三つの小学校と文化センターで開かれました。
参加者はそれぞれ19名、13名、25名、17名です。
説明会で出た主な意見は
(1)統合するのは時期尚早ではないのか
(2)災害時の対応に関する意見
(3)通学等に関する意見
です。
意見交換会には日程が調整できず、参加したかったけれど、
参加できなかったという声も少なからずありました。
その後、令和2年3月に小学校統合基本方針が出されています。
小学校統合基本方針の中で83%が統合に賛成していると記載がありますが、
「統合を良いと思う」と賛成しているのは約23%です。
「統合しない方が良い」は約6%です。
「やむを得ない」の409件は全体の約61%も占めています。
これは積極的に統合賛成ではありません。ですから賛成にも、反対にも入れるべきではありません。参考として扱うべきです。
なお、「わからない」と答えた方と未回答を合わせると10%もあります。
全体の10%もの人が説明不足だと感じているわけです。
私のもとには「統合は時期尚早だ」「説明が足りない」「困っている保護者の声を聞いて欲しい」という意見が寄せられています。町の皆さんは、説明を求めています。
小学校は生活圏として自治的な機能を持ち、福祉などの基礎単位でもあります。また、子どもを中心に学校支援としてまとまっていることもあり、それをなくしてしまうということは、地域の自治的機能も低下してしまいます。
小学校を失った地域に子育て世帯が戻ることは難しく、町外在住の子育て世帯の方たちも小学校から離れている地域に移住してくる可能性も低く、地域を活性化するどころか、逆に衰退を招いてしまいかねません。
過疎地域に指定されている利根町だからこそ、地域の宝である小学校をなくすということには、もっと慎重にならなければいけません。
新型コロナウイルス感染症の影響も考慮する必要もあります。
第2期子ども子育て支援計画にも、「家庭や地域が共に支え合いながら、子どもを健やかに産み育てることの環境づくりに努め、心身両面で孤立しがちな子育て家庭を支援してきました。」とあります。「家庭や地域が共に支え合いながら子育てをするのが、利根町」です。
地元のコミュニティーで子どもたちが健やかに豊かに育っていくことを願い、利根町らしい教育を求めているという地域の方々の声、そして統合に対して積極的になれない方たちの悩みも聞いていただきたいです。
開かれた行政、対話型行政を進めるということですから、もっと意見交換会の回数を増やし、意見や声を聞いて、町の皆さんと議論していただきたいです。
そして、どうしたら解決できるかを考え、その問題を解決、改善した上で統合の話を進めていただきたいです。
以上のことから、議案第3号 利根町立学校設置条例の一部を改正する条例に反対いたします。
、
0コメント